写真 サンパウロラン協会 提供
写真 サンパウロラン協会 提供
霧の中に咲くソフロニチス
深い霧の森では、樹木の細い枝にもコケが生える。
ここにもコケの死骸の炭素循環が構築されている。
この中でプロトコームが生きて、やがて芽生え、
成株となって花を開く・・・。
私たちは、自生地にゆくと、花に目を奪われるが・・・
このコケの中にランの根本が潜んでいる。
小さい自分の世界を構築している。
身の丈の生き方を・・・・・。
こういう場所に人間が肥料を与えたらどうなる????
絶種するに違いない。
病害菌が繁殖してしまう!
ソフロには、こんな場所しか残されていない!
胚乳のない種子は、こんなところにも舞い落ちられる。
貧しくて哀しい植物である・・・ラン科植物は。
岩の裂け目に自生するソフロ。
この裂け目に枯れ葉、植物死骸があり、
そこにラン菌が生息し炭素循環がある。
こんな場所でもプロトコームが生きている。
岩生ラン????
岩に生きているのではない!
岩の裂け目の植物死骸、枯れ葉に生きているのである。
カラカラ乾燥???
プロトコームが死ぬほどの乾燥はしない。
最も乾燥しているのが温室で、室内で、
水ゴケ栽培の鉢である!
室内に夜霧など発生しないから・・・。
ランの自生地に多くの人がゆく・・・。
自生地でのランの生態観察。自生地探訪・・・。株採集・・・・。
自生地の環境調べ・・・。
しかし、そこでプロトコームを見たものはいない!
ラン菌を採集したものはいない。
蘭界の盲点である。
自生地では目に見えないところで次の生命がラン菌の力を借りて息づいている。
だが、蘭界の人達は、花に目を奪われ、自生地における生命の原点である
ラン菌、プロトコームに視点を合わせることはなかった。
ラン菌による炭素循環栽培法は、蘭界が見落としてきたプロトコームの世界から
構築した栽培法である。だから、この栽培理論には破綻がない。
宇井清太の講座は、これまでの栽培法とは、
見る世界が、見えてる世界が違う!
ラン菌、プロトコームからランをみれば、全て説明がつく!
水ゴケで栽培したとき、実験のことが鉢内で細菌、カビの繁殖が行われている。
一度でも肥料を与えれば、水ゴケの中は雑菌ウヨウヨになる。
この菌の繁殖を抑制するシステムが、水ゴケ栽培にはない。
このことは、バルブの持たないパフィオで多く見られる。
肥料と多湿状態で栽培するわけだから、短時間で雑菌蔓延する。
多肥にすれば、雑菌の中でも硝酸体窒素大好きなナンプ菌、フザリューム菌、ピシューム菌が、
大繁殖することになる!
特に動物有機物から製造した肥料、液肥は・・・・病害菌大好きである。
光合成を多くさせるために、窒素を与えて葉を大きく速く枚数を多くさせることが、
肥料を与える意味であるが、一年草なら・・・それでも良いかも知れないが、
ランのようなスローな生育する植物で、しかも多年草に・・・早く、早く生長しろ・・・というのは、
ランの進化から考えるととんでもない身勝手な栽培法であろう。
森の負け組み植物ランは、光合成のみでは安心できない。
ラン菌の作る糖も・・・場合によっては必要を考えている。
それが菌根を具備している理由である。
肥料で作るラン栽培には限界があるということである。
維持継続に必ず問題が出てくる。
栽培技術ではカバーできない場面が出てくる。
ランは作れば作るほど難しくなる植物である。
この問題を解決したのがSUGOI-neである!
更にラン栽培上の深刻な問題は多湿による「根腐れ」である。
ラン栽培の永遠の悩みとして、問題として、ラン栽培の歴史は根腐れ対策の歴史とも言える。
用土も、鉢も、潅水技術も、植え込みの技術も・・・・
講習会のメインテーマは・・・・根腐防止の説明である。
しかし、自生地では、根腐れなどほとんど起こらない!
集中豪雨も降るが、栄養生長期に根腐れなど起こらない!
この根腐れの問題を・・・排水・通気、乾燥という単純なことで解決を図ってきたのがラン栽培技術である。
鉢内の微生物環境から考察されたことはない。
ラン菌から考察されたことはない!
つまり、根腐れが起こる鉢内というのは、プロトコームが生存できない。
そういう雑菌ウヨウヨの状態になっている。
こういう鉢内が多湿になれば・・・・清潔好きのランの根は生きてゆけない!
乾燥させれば・・・雑菌の繁殖が抑えられ、空気も通うから・・・かろうじて根は生きられる!
こういう綱渡りの栽培である。
用土、水ゴケが劣化しないうちに植え替え・・・でどうにか防止する。
劣化というのは物理的な劣化を考えるが・・・本当の所は鉢内の雑菌ウヨウヨの状態である。
水ゴケというのは、コケなので・・・この劣化するのに2,3年の時間を稼げるからである。
ラン菌の生息しないということは、鉢内を浄化する機能がないということ。
材木腐朽菌というのは、ダイオキシンまで分解する能力を持つ!
鉢内の硝酸態窒素由来の老廃物は、容易に分解できる。
ランとラン菌というのは、自生するエリアを自らの力で環境を整えている。
そのようにしなければ、良い場所を与えられなかった新参のラン科植物が生きられる場所はない。
他の植物が生きることが出来ない場所をラン菌の力を借りて開墾している。
この自立した植物がランである。
人間が手塩のかけて愛好するラン栽培というのは、自立を削除したもの。
SUGOI-ne栽培は、ラン菌による浄化作用で、清潔である。
自生地と同じ湿度で栽培すれば・・・元気である。
プロトコームが生きられる用土がSUGOI-neである!
輸入水ゴケではプロトコームが生きられない!
宇井清太の実験では、どうやっても生きられなかった!
プロトコームが生きることが出来ない用土でのラン栽培だから、
ちょっとしたことで根腐れも起こるし、作落ちもする。
大栽培すれば・・・・経営できない事態・・・経営破綻になる。
そういうことで・・・蘭園経営では・・・
右から輸入して・・・・左に売りさばく・・・ペットショップ形態。
メリクロンがでてからは・・・苗を仕入れて2,3年作って花が咲いたところで売り切る。
短時間勝負。
こういう形態になるのは・・・・ラン菌の生息しない用土栽培が根底にある。
原種の長い年月の保存が難しいのは・・この理由である。
原種保存会が原種絶滅会になる。
根本はエネルギーの問題。
光合成のみでは解決出来ない問題がラン栽培にある。
光合成できないプロトコームがなぜ生きられるのか?????
ここらで、深く考察してみること。
実験してみる 2
自然界で長期間無菌にすることが出来ない???
ナノ銀粒子溶液なら可能なのではないか・・・という発想で
実験してみた。
オアシスを無菌培養のナノ銀粒子溶液とハイポネックス培地に浸漬。
この表面にCymbidium種子を播種。
約50日細菌、カビなどの雑菌を抑えることが出来た。
この無菌の状態で、フラスコの無菌は種と同じように、
オアシスの表面に数個のプロトコームを発見した。
その後、ナノ銀粒子溶液の殺菌能力が減退し、オアシスの表面などに
多くの細菌、カビのコロニーが発生、このコロニーがプロトコームを
覆い、プロトコームは死滅し、発芽にいたるものは皆無であった。
この実験では、ラン菌の生息しない場合は、雑菌のコロニーを
抑えることが出来ないということ。
自生地では毒は毒をもって制するようなことが行われているということ。
これがペニシリンの発見ということなのかもしれない。
このことをランは功妙に発芽に利用した・・・ということかも知れない。
これゆえに、ランは根に、株の周辺にラン菌を養殖しているのかも知れない。
実験してみる
水ゴケに現在市販されている肥料を与える。
これにランの種子を播く。
潅水して水分を与えても1個の種子も発芽しない。
これに砂糖水などの糖を与えてみる。
1週間もすれば、水ゴケに雑菌が大繁殖してしまう。
一個のランの種子も発芽しない。
つまり水ゴケにラン菌が生息していない場合は、
肥料を与えても発芽することはない。
温室内での水ゴケによる無菌播種というのは
現実的に不可能なのである。
温室内の空気に多くの雑菌の胞子が浮遊しているためである。
ところが、自生地では発芽する!
自生地にも多くの雑菌の胞子が浮遊して落下する。
なぜ、この雑菌から犯されないで発芽するのか???
菌の世界の勝ち組み、負け組み。
ランきんが支配する場所では、他の雑菌は繁殖出来ない。
この微妙な仕組みが構築されているところが
ランの自生地である。
この仕組みがラン菌による炭素循環栽培法の根本原理
である。
自生地における糖というのは、ラン菌が枯れ葉、植物
死骸のセルロース、リグニンを分解して得られる糖、
糖質をラン菌の菌糸が供給するものしか、ランの種子は
吸収できない。
この一枚の写真が蘭界を変える!
フラスコ内のプロトコームなら多くの人が見ている。
しかし、このラン菌の力を借りて生長する姿を見た人は・・・
SUGOI-neにおけるラン菌による炭素循環の糖によって、
SUGOI-ne上で発芽を始めたCymbidiumの種子。
暗黒環境下であり、葉緑素を持たない、胚乳を持たない
種子が、発芽に必要なエネルギーは、ラン菌が供給する
糖によてプロトコームを形成する。
つまりラン科植物26000は、全て、自生地には、
ラン菌による枯れ落ち葉、植物死骸に含まれる炭素化合物
の分解が行われ、それによって生じる糖、糖質によって
発芽が行われている。
自生地にはラン菌が生息、活動する水分が常に存在
している。プロトコームが生きられる水分が常に存在して
いるということになる。
カラカラに乾燥した状態のところでは30分もすれば
プロトコームは死ぬ。こういう環境では自生地になりえない。
ラン菌、プロトコーム。
この二つは、ランのプロ、研究家、ランの苗生産者、少し深くランの知識を持った人であれば、
知っているランの基本、根本である。
しかし、ランの本には、ほとんどこのことにはふれられていない。
テレビ、蘭展、ラン専門店、蘭会、ホームセンターなどでの講習会・・・・
一般大衆を相手にする講習会では、この二つが詳しく説明されることはない。
そういうレベルでランを普及しようとしてきた。
結果、本当の栽培は普及しなかった。
消費するランは普及したけれども・・・・。
まして、花の咲いた鉢の購入、贈答向けに書かれた本、説明書では、
この二つは見事に削除されている。
ホームページのラン栽培でも、見事に簡単な栽培法。
原種の名前の表記は、一つのスペルにもこだわるのに、その栽培法は、非常に簡単。
そんなことでランを作れるわけはないのであるが・・・・。
そういうことで、ランの株を保存すること。
同じ株を使っての切花栽培すること。
この二つは非常に難しい。
日本国内におけるランの切花栽培は・・・壊滅に近い状態である。
切花栽培を継続する経営は、鶏の卵生産のように、
卵を産まなくなった鶏は・・・淘汰して、常時ヒヨコを育成して交換するように、
メリクロンなどで交換する苗を育成している形態になる。
ラン菌のいない用土では、株分けした時のダメージをカバーできないからである。
SUGOI-neならダメージを最少にすることができる。
26000のラン科植物の全てが菌根植物。プロトコーム時代を過ごす。
ランを栽培する上で、絶対に知っておかなければならないのが
プロトコームである。
宇井清太はそう思う。
しかし、ランの栽培法で、プロトコームに視点をあて、そこから構築したものはなかった。
ランが他の植物と違うのは・・・ランにプロトコームというステージ時代があると
いうことであるとおもう。
植物分類学では、ランが他の植物との違い、生命誕生時における違いを
説明するものではない光合成、養分調達・・・などの違いを説明するものではない。
なぜ・・・ランにプロトコームが存在するのか。
ラン界の盲点。
ラン栽培にプロトコームから栽培理論を構築しなかった。
新種の発見に夢中、熱狂する中で、ランという植物の根本を究明することに
研究の焦点が合わされることがなく・・今日まで来てしまった。
これが、現在のラン栽培法にまで反映し、ラン菌が生息する用土の研究開発
が行われることがなかった。
ランも植物だからということで、一般の植物と同じく光合成という一つの方向から
栽培理論が構築されてきた。
ランの種子が胚乳持たないのに発芽するということ。
なぜだ???という疑問からランを深く、深く根本のところを究明することをしないできた。
無菌培養で、メリクロンで苗を生産している現実は、ランも光合成で生育できる
ということで、自生地における発芽、プロトコームとラン菌の関係の研究は
この60年ほど埋没してしまった。
60年ほど前までは、日本でも親鉢播種が行われていたが、科学的な無菌播種、メリクロンの前にランの根本が見失われた。
ランはシタタカナ生命力を持っているので、ラン菌が生息しない用土でも、
栽培出来るからである。
結果として、多くのランが枯れてゆく。
kouza 1ce
プロトコームを知らない
ランの最もランである器官を・・・・